弟はドラゴンで
「はい、着替えるから出てって!」
「あ、俺も用意しねーと!」
「してなかったんかい!!」
あれだけ必死に起こしに来といて、自分の用意はまだだったのね。
龍を部屋から追い出し、扉が閉まったことを確認してからさっさと着替えた。
着替えが終わって洗面台に行き、歯を磨いて顔を洗って、髪の毛を整えて、完了。
一度降りた階段を上り、部屋にバッグを取りに行く。
「龍ー!用意できたよー!」
私はバッグを肩にかけながら、隣の部屋にいる龍に呼びかけた。
「俺もー!」
隣の部屋から、返事が返ってくる。
それと同時に、私の気分は弾んだ。