弟はドラゴンで
柳くん
「かーたぎーりさんっ」
購買にジュースを買いに行った帰りに、廊下で柳くんに声をかけられた。
廊下で友達と戯れていたよう。
「柳くん」
「昨日ぶりっ」
「あ、うん、昨日ぶり……」
昨日パンケーキ屋さんに並んでいた時に会ったからか、柳くんは普通に声をかけてきたけど……
そんな話したこともないし、正直どう接すればいいのかわかんないんだよな〜。
「今からお昼?」
「うん」
「じゃ、一緒に食べない?」
柳くんからの突然の誘いに、私は思わず驚いてしまった。
「えっ、でも、私いつも友達と食べてるから……」
「みんな一緒なら楽しいよ〜」
「う、うーん……友達がどうかわかんないし……とりあえず今日はごめんね。」
「そうか〜残念。また誘うね」
「……じゃあ」
私は柳くんにぺこりと軽く頭をさげてから、急ぎ足で教室に向かった。
……なんなんだろ、急に。
お昼一緒に食べようとか……。
私たちってちゃんと話したの、昨日が初めてだよね?
そんなすぐに、お昼とか一緒に食べる仲になるもんなの?
……よくわかんないな。