愛してるから、私を忘れて。
手紙
【菜花side】


私が死ぬまで、あと2日。


「お母さん、おはよう。」


「おはよう。菜花。今日のお弁当は唐揚げよ~。」


楽しそうにそう言うお母さん。


でも、目は赤く瞼は少し腫れている。


ごめんね。


お母さん。


無理させちゃって。


胸がズキリど痛むけど、私は知らない顔をして家を出た。


「行ってきまーす。」


「いってらっしゃい。気を付けてね~。」


キッチンから聞こえるお母さんの声。


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