愛してるから、私を忘れて。



「もう、何もかも無理なんだよ。ごめん。じゃあね。」


「なのっ!」


帰ろうとしている私の手を、優くんは引っ張る。


「離して。」


「嫌だ。」


「離してよっ!」


「菜花っ・・・!!」


「っ・・・。」


初めて聞いた、優くんの怒ったような声。


「なんで急に、そんなこと言うんだよ。」


「優くんと付き合ってたら、いろんな人にひがまれる。それが面倒なの。私はただ、優くんの事をアクセサリーとしか思ってないから。」


「う、そだろ・・・。」


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