恋は、秘密主義につき。
佐瀬さんに近付けたかと思えば、ここまでだと線を引かれて、足が止まってしまう。その先に踏み込ませてもらえないのは、世界が違うから・・・?

どうしたら傍に行けるんでしょう。
答えはどこに。

「・・・・・・私では駄目なんでしょうか・・・」

鼻をすんと小さくすすって声を詰まらせると、一実ちゃんがそっと頭を抱き寄せて、肩を貸してくれました。

「まだナンにもしてない内から諦めるの? あたしだったら、やれるトコまでやってみる。自分のキモチ素直にぶつけてみなくちゃ、何も変わんないし、可能性だってゼンブ自分から捨てちゃったら、もったいないでしょ」

シアワセはね、向こうから勝手に歩いてなんて来ないんだからね、美玲。

私の髪を撫でながら優しく、けれど決して甘やかしてくれないところは。
・・・やっぱり、ふーちゃんに似ていると思いました。
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