恋は、秘密主義につき。
「美玲は、彼を好きになれそうなのかな?」
愁兄さまが横顔を傾けて、柔らかに見下ろしている。
昨日の一日に思いを巡らせてから少し考え、言葉を選ぶ。
「・・・かも知れません。まだ征士君をよく知らないので、分からないですけど」
「知りたいとは思っている?」
こくり。頷いた。
「それなら、自分で少しずつ探してみるといい。彼の良い所も悪い所も。見えているものが全てとは限らないし、何が赦せて何を赦せないのか。まずはそこからかな」
「はい」
「怖がらないで、素直にぶつかってごらん。僕もみんなも美玲の味方だからね。何があってもすぐに助ける。・・・大丈夫だよ」
穏やかに、けれどとても安心できる心強い響き。
私の中に深く染み入る。
「あの『フレイエムの鳴宮』だっけ? じーさまも、流石だよ。そんな前からツバ付けとくなんてね」
「フレイエム・・・って?」
聞き慣れない単語に首を傾げると、ヨウ君が肩を竦めて見せた。
「半導体関連だから、レイは知らないかー。海外の企業とも提携して国内じゃ1、2を争う大手のインダストリー。鳴宮征士は、現社長の甥っ子の一人。だよね?、愁一さん」
愁兄さまが横顔を傾けて、柔らかに見下ろしている。
昨日の一日に思いを巡らせてから少し考え、言葉を選ぶ。
「・・・かも知れません。まだ征士君をよく知らないので、分からないですけど」
「知りたいとは思っている?」
こくり。頷いた。
「それなら、自分で少しずつ探してみるといい。彼の良い所も悪い所も。見えているものが全てとは限らないし、何が赦せて何を赦せないのか。まずはそこからかな」
「はい」
「怖がらないで、素直にぶつかってごらん。僕もみんなも美玲の味方だからね。何があってもすぐに助ける。・・・大丈夫だよ」
穏やかに、けれどとても安心できる心強い響き。
私の中に深く染み入る。
「あの『フレイエムの鳴宮』だっけ? じーさまも、流石だよ。そんな前からツバ付けとくなんてね」
「フレイエム・・・って?」
聞き慣れない単語に首を傾げると、ヨウ君が肩を竦めて見せた。
「半導体関連だから、レイは知らないかー。海外の企業とも提携して国内じゃ1、2を争う大手のインダストリー。鳴宮征士は、現社長の甥っ子の一人。だよね?、愁一さん」