恋は、秘密主義につき。

８－２

『･･･ふーん。今回は、あたしもストーカー課長に一票！　会えるの楽しみねぇ』

会社の帰りにご飯に誘い、私の話を聴いた一実ちゃんは、何だかとても楽しそうにほくそ笑み･･･じゃなく微笑んでいました。

週末、一緒に過ごした時に佐瀬さんにもさり気なく伝えれば。返事の代わりにもう一度ベッドに沈められて、言葉にならないものを誓わされた気がした。




そして。明けた月曜日。
ロッカールームで制服に着替えた私は、最後に鏡で前髪を整え、ハーフアップの髪留めに乱れがないかを確かめる。

いつもどおり笑顔で。
私は私の仕事を。

目の前に立つだろう彼は。アテンダントとしてお迎えすべき、我が社への来訪者なんですから。