恋は、秘密主義につき。
駐車場に車を停めるまでも思ったより時間がかかって。二人でようやく目的地のゲートをくぐる。
ぞろぞろ、という表現がぴったりなぐらいの賑わいで、家族連れ、年配のグループ、外国の観光客も少なくない。ちょうど季節の花が見頃で、鑑賞にこれだけ多くの人が訪れているらしかった。
ヨーロッパのお城の城門をイメージしたような入場口を抜けると、すぐに大きな噴水広場があって宮廷の庭園風だったり。ちょっと見渡すと、案内所やお手洗いの建物はカントリー風だったり。遊び心があってなんだか楽しい。
自然に手を繋いだ征士君は、私に合わせて歩いたり立ち止まったり。
沿道を赤、白、黄色、マーブルのチューリップが咲き誇り、やがて遥かまで拓けた視界いっぱいに、カラフルな色の絨毯が飛び込んできた。
「わあっっ、すごく綺麗です・・・!」
濃いピンク、淡いピンク、白、ところどころ醒めるような青、紫っぽい色も。
「芝桜だって。ほんとに絨毯みたいだな」
征士君も感心げに、目を細めて見晴るかすように。
ひとつひとつを見れば小さな花で。それが、きちんと色分けして咲いているものだから本当に見応えがあった。
花を囲み、どこかしこでスマートフォンの撮影会が。本格的に三脚を立て、望遠レンズを覗き込む姿も。
「レイちゃん、俺達も写真撮ろうか」
悪気はない彼の提案に、少々あいまいな笑顔。
実は写真は、ほんのちょっと苦手です。緊張して目を瞑っちゃう確率の高さに、自分でも呆然とするぐらいなのです。
鬼のように一緒に自撮りをしたがる一実ちゃんのお陰で、慣れて良かった。
・・・ことにしておきましょう。
ぞろぞろ、という表現がぴったりなぐらいの賑わいで、家族連れ、年配のグループ、外国の観光客も少なくない。ちょうど季節の花が見頃で、鑑賞にこれだけ多くの人が訪れているらしかった。
ヨーロッパのお城の城門をイメージしたような入場口を抜けると、すぐに大きな噴水広場があって宮廷の庭園風だったり。ちょっと見渡すと、案内所やお手洗いの建物はカントリー風だったり。遊び心があってなんだか楽しい。
自然に手を繋いだ征士君は、私に合わせて歩いたり立ち止まったり。
沿道を赤、白、黄色、マーブルのチューリップが咲き誇り、やがて遥かまで拓けた視界いっぱいに、カラフルな色の絨毯が飛び込んできた。
「わあっっ、すごく綺麗です・・・!」
濃いピンク、淡いピンク、白、ところどころ醒めるような青、紫っぽい色も。
「芝桜だって。ほんとに絨毯みたいだな」
征士君も感心げに、目を細めて見晴るかすように。
ひとつひとつを見れば小さな花で。それが、きちんと色分けして咲いているものだから本当に見応えがあった。
花を囲み、どこかしこでスマートフォンの撮影会が。本格的に三脚を立て、望遠レンズを覗き込む姿も。
「レイちゃん、俺達も写真撮ろうか」
悪気はない彼の提案に、少々あいまいな笑顔。
実は写真は、ほんのちょっと苦手です。緊張して目を瞑っちゃう確率の高さに、自分でも呆然とするぐらいなのです。
鬼のように一緒に自撮りをしたがる一実ちゃんのお陰で、慣れて良かった。
・・・ことにしておきましょう。