キミのもの
「はーい、そこまでー」
聞き慣れた艶っぽい声がしたと思ったら、私の腕は簡単に解放された。
「お前、俺の大事な比奈子に、なにしてくれちゃってんのかなァ?」
蒼真くんが、背後から彼の腕を捻り上げながら、綺麗な顔を悪魔みたいに歪ませて笑っていた。
「そ…………蒼真くん……」
「いてーよ!離せよ!!」
「別に離してもいいけど、すぐここからいなくなってくれる?じゃないと殺すよ?」
「チッ」
腕を解放された彼は、舌打ちをして、ベンチから立ち上がったけれど。
その彼の髪の毛を引っ張って、蒼真くんはニンマリと笑った。
「あ、あそこのバイトも、もう辞めろよ。てか、比奈子の目の前から消えないと、まじ殺す」
彼が去った後、恐怖から解放された安堵からか、私の目から涙が溢れてきた。
そんな私を、蒼真くんはやっぱり抱きしめて、優しく頭を撫でた。
「もう大丈夫だから。怖かったよな」
その声はすごく優しくて、なんだかとっても安心してしまって、だから……。
正直油断してたんだよね。
聞き慣れた艶っぽい声がしたと思ったら、私の腕は簡単に解放された。
「お前、俺の大事な比奈子に、なにしてくれちゃってんのかなァ?」
蒼真くんが、背後から彼の腕を捻り上げながら、綺麗な顔を悪魔みたいに歪ませて笑っていた。
「そ…………蒼真くん……」
「いてーよ!離せよ!!」
「別に離してもいいけど、すぐここからいなくなってくれる?じゃないと殺すよ?」
「チッ」
腕を解放された彼は、舌打ちをして、ベンチから立ち上がったけれど。
その彼の髪の毛を引っ張って、蒼真くんはニンマリと笑った。
「あ、あそこのバイトも、もう辞めろよ。てか、比奈子の目の前から消えないと、まじ殺す」
彼が去った後、恐怖から解放された安堵からか、私の目から涙が溢れてきた。
そんな私を、蒼真くんはやっぱり抱きしめて、優しく頭を撫でた。
「もう大丈夫だから。怖かったよな」
その声はすごく優しくて、なんだかとっても安心してしまって、だから……。
正直油断してたんだよね。