キミのもの
あー、まじキツイ。


ぜえぜえ言いながら走って、やっとコンビニの近くの公園の辺りに差し掛かった時、ついに俺の足は止まってしまった。


うん、ちょっとだけ休憩。


ちょっとだけ。


乱れた息を整えながら、何の気なしに公園の方に目をやれば、公園内に立てられた時計が視界に入った。


あ、もう7時半じゃん。


さすがに比奈子もう店にいなさそうだし、今日は諦めようかな。


つーかまじ疲れたし、ちょっと公園のベンチで休んでいこう。


あと飲み物飲みてー。


公園の入り口にある自販機でコーラを買って、公園の中に進む。


すっかり暗くなって、人気がなくなった公園。


でも、ベンチには先約がいた。


しかも女の子。


つーか、あれ、あのうしろ姿って……。


比奈子じゃね?


「比奈……」


さっき散々走った疲れはどこへやら、ウキウキしてベンチに駆け寄った俺は、背後から名前を呼びかけて、やめた。


なんでかって?


比奈子が、それはそれは深いため息をついたからだ。


そういえば、この間会った時も元気がなかったというか、なんかぼーっとしてた気がする。


俺に付きまとわれているのが悩みの種だとしたら、本当に申し訳ないけど。


まあでも本音を言えば、どんな感情でもいいから、いつも俺のことで頭いっぱいになればいいとか思う。


でも、なにか違うことで悩んでたりするんだとしたら、それは全力で助けてあげたいなって思うんだよ。


さて、どうすっかな。
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