そのままの君が好き〜その恋の行方〜
年が変わり、俺達は大学2年生と高校3年生になった。つまり唯は受験生。
「あんまり会えなくなっちゃうけど、頑張って絶対ソウくんと同じ大学入るから。そしたら、一緒に大学通おうね。」
「うん、楽しみにしてる。僕に出来ることがあったら、なんでも言ってくれよ。」
「ありがとう。勉強わからないとこがあったら、すぐに電話するから、教えてね。」
実際、会える回数は目に見えて減った。電話もLINEも日を追うごとに少なくなって行く。正直寂しかったし、辛かった。唯が会いたいって電話で泣いていると、俺も胸をつかれた。でも受験の経験者であり、年上の彼氏としては、虚勢を張ってでも、唯を励ますしかなかった。
この努力と我慢の先に、素晴らしい日々が待ってると信じて。
そして、合格発表の日。俺にとっては、通い慣れた道だけど、今は緊張しきった顔の唯が横にいる。既に別の大学の合格は勝ち取っている彼女だが、あくまで本命は今日の俺の大学。
「ごめん、唯、怖くて見られない。ソウくん、代わりに見て。」
「わかった。」
掲示板の前で、唯から受験票を受け取ると、俺は番号に目を走らせる。
(頼む、あってくれ・・・。)
俺は自分の時よりよっぽど緊張し、強く祈っていた。そして・・・
「あった!」
俺は思わず叫ぶ。その声に、目をつぶって、下を向いていた唯が、パッと顔を輝かせて、俺を見た。
「ホント?」
「ほら、見てごらんよ。」
俺が指差す方向に確かに、唯の受験番号が。
「ソウくん!」
「おめでとう!唯、これで4月からは一緒にH大生だ。」
「うん、ありがとう。ソウくんがいっぱいいっぱい応援してくれたおかげだよ。」
俺達は人目もはばからずに、抱き合って喜びを爆発させていた。
それから1ヶ月後の唯の卒業式。俺は久し振りに母校に、唯を迎えに行った。
「ソウくん。」
OBと言えども、唯の保護者じゃない俺は、中には入れず、校門で彼女を出迎えた。
「唯、卒業おめでとう。」
「ありがとう。」
卒業証書の入った筒を抱えて微笑む唯は、初めて会った中学生の時とは、見違えるような美しい大人の女性になっていた。
手をつないで、母校をあとにした俺と唯は、その日、ついに結ばれた。
「愛してるよ、唯。」
「私も愛してる、ソウくん。」
もう「好き」じゃない、「愛してる」んだ。俺の手によって、女になった唯は、たまらなく愛しくて、そして奇麗だった。この子を離さない、一生愛し抜いて、絶対に幸せにして見せる。俺は心の中で、そう誓っていた。
「あんまり会えなくなっちゃうけど、頑張って絶対ソウくんと同じ大学入るから。そしたら、一緒に大学通おうね。」
「うん、楽しみにしてる。僕に出来ることがあったら、なんでも言ってくれよ。」
「ありがとう。勉強わからないとこがあったら、すぐに電話するから、教えてね。」
実際、会える回数は目に見えて減った。電話もLINEも日を追うごとに少なくなって行く。正直寂しかったし、辛かった。唯が会いたいって電話で泣いていると、俺も胸をつかれた。でも受験の経験者であり、年上の彼氏としては、虚勢を張ってでも、唯を励ますしかなかった。
この努力と我慢の先に、素晴らしい日々が待ってると信じて。
そして、合格発表の日。俺にとっては、通い慣れた道だけど、今は緊張しきった顔の唯が横にいる。既に別の大学の合格は勝ち取っている彼女だが、あくまで本命は今日の俺の大学。
「ごめん、唯、怖くて見られない。ソウくん、代わりに見て。」
「わかった。」
掲示板の前で、唯から受験票を受け取ると、俺は番号に目を走らせる。
(頼む、あってくれ・・・。)
俺は自分の時よりよっぽど緊張し、強く祈っていた。そして・・・
「あった!」
俺は思わず叫ぶ。その声に、目をつぶって、下を向いていた唯が、パッと顔を輝かせて、俺を見た。
「ホント?」
「ほら、見てごらんよ。」
俺が指差す方向に確かに、唯の受験番号が。
「ソウくん!」
「おめでとう!唯、これで4月からは一緒にH大生だ。」
「うん、ありがとう。ソウくんがいっぱいいっぱい応援してくれたおかげだよ。」
俺達は人目もはばからずに、抱き合って喜びを爆発させていた。
それから1ヶ月後の唯の卒業式。俺は久し振りに母校に、唯を迎えに行った。
「ソウくん。」
OBと言えども、唯の保護者じゃない俺は、中には入れず、校門で彼女を出迎えた。
「唯、卒業おめでとう。」
「ありがとう。」
卒業証書の入った筒を抱えて微笑む唯は、初めて会った中学生の時とは、見違えるような美しい大人の女性になっていた。
手をつないで、母校をあとにした俺と唯は、その日、ついに結ばれた。
「愛してるよ、唯。」
「私も愛してる、ソウくん。」
もう「好き」じゃない、「愛してる」んだ。俺の手によって、女になった唯は、たまらなく愛しくて、そして奇麗だった。この子を離さない、一生愛し抜いて、絶対に幸せにして見せる。俺は心の中で、そう誓っていた。