そのままの君が好き〜その恋の行方〜
週が明けた。私はまた、自分に与えられた業務に取り組む日々。近藤さんのことは気になるが、由夏に言われた通り、私に何が出来るわけではない。
だけど、耳に入って来る話は、急遽有休を取ったり、早退したり、また出張を断るなどの勤務状況から、事情は理解しながらも、周囲からの近藤さんへの風当たりは徐々に強まっているようだった。
「このままじゃ、仕事を辞めるか、静岡にいる俺の両親に、娘を預かってもらうしかない。」
とまで、一時は周囲に漏らしていたそうだが、なんとか無認可の保育園に預けられる目処が立ったそうで
「厚労省の職員が無認可保育園を利用するのはなぁ、とか課長に言われたが、別に無認可保育園が違法なわけじゃないし、文句言われる筋合いはない。」
と少々ご立腹気味に言ってたらしい。けど、ともかくよかった。もっとも娘さんには、せっかく仲良くなった幼稚園の友達と離れるのは嫌だと、ゴネられたと後で聞いた。
こうして、とりあえず、騒動が一段落した頃、沖田くんからメールが入った。
『桜井さん、こちらから言うのも、何ですが、先日の仮押さえの件は、いかがしましょうか?』
そうだ、沖田くんと約束してたんだ。こちらから連絡しなくちゃいけなかったのに、悪いことしちゃった。
『すみません、仮押さえさせていただいた方からご連絡しないで。土曜日、よろしくお願いします。』
『はい、こちらこそ。』
場所は横浜に決めた。今は、東京で一人暮らしの沖田くんだけど、元々は神奈川県人。神奈川県人のデートは、まずは横浜だ。そして、ついに沖田くんとの初デート、どんなことになるのだろう。
沖田くんと、キチンと約束したあと、私は由夏と悠に報告のメールをした。すると、2人の親友からは、異口同音に
『よかったね、頑張れ〜。』
の返信が。何を頑張るのか、よくわかんなかったけど
『ありがとう。』
と返した。
ところが、金曜日の夜、私が退庁するのを待っていたかのように、携帯が鳴った。沖田くんからだった。
「もしもし、どうしたの?沖田くん。」
『桜井さん、ゴメン。明日、行けなくなった。』
「えっ?」
『同僚が急病で倒れて、急遽、僕が代わりに取引先応援に行かなきゃならなくなっちゃって・・・。こんなこと、めったにないのに、こんな時に・・・、本当にゴメン。』
正直ガッカリしたけど、こればかりは仕方がない。それに、電話の向こうから、沖田くんが平身低頭してる様子が伝わってくる。
「そういう事情じゃ、仕方ないよ。わかった、じゃ、1週間延期にしようか?」
『いいの?なら嬉しい。じゃ、来週は絶対に。』
「うん。」
(なかなか順調には、いかないもんだね、いつも・・・。)
私は、ため息をついた。
だけど、耳に入って来る話は、急遽有休を取ったり、早退したり、また出張を断るなどの勤務状況から、事情は理解しながらも、周囲からの近藤さんへの風当たりは徐々に強まっているようだった。
「このままじゃ、仕事を辞めるか、静岡にいる俺の両親に、娘を預かってもらうしかない。」
とまで、一時は周囲に漏らしていたそうだが、なんとか無認可の保育園に預けられる目処が立ったそうで
「厚労省の職員が無認可保育園を利用するのはなぁ、とか課長に言われたが、別に無認可保育園が違法なわけじゃないし、文句言われる筋合いはない。」
と少々ご立腹気味に言ってたらしい。けど、ともかくよかった。もっとも娘さんには、せっかく仲良くなった幼稚園の友達と離れるのは嫌だと、ゴネられたと後で聞いた。
こうして、とりあえず、騒動が一段落した頃、沖田くんからメールが入った。
『桜井さん、こちらから言うのも、何ですが、先日の仮押さえの件は、いかがしましょうか?』
そうだ、沖田くんと約束してたんだ。こちらから連絡しなくちゃいけなかったのに、悪いことしちゃった。
『すみません、仮押さえさせていただいた方からご連絡しないで。土曜日、よろしくお願いします。』
『はい、こちらこそ。』
場所は横浜に決めた。今は、東京で一人暮らしの沖田くんだけど、元々は神奈川県人。神奈川県人のデートは、まずは横浜だ。そして、ついに沖田くんとの初デート、どんなことになるのだろう。
沖田くんと、キチンと約束したあと、私は由夏と悠に報告のメールをした。すると、2人の親友からは、異口同音に
『よかったね、頑張れ〜。』
の返信が。何を頑張るのか、よくわかんなかったけど
『ありがとう。』
と返した。
ところが、金曜日の夜、私が退庁するのを待っていたかのように、携帯が鳴った。沖田くんからだった。
「もしもし、どうしたの?沖田くん。」
『桜井さん、ゴメン。明日、行けなくなった。』
「えっ?」
『同僚が急病で倒れて、急遽、僕が代わりに取引先応援に行かなきゃならなくなっちゃって・・・。こんなこと、めったにないのに、こんな時に・・・、本当にゴメン。』
正直ガッカリしたけど、こればかりは仕方がない。それに、電話の向こうから、沖田くんが平身低頭してる様子が伝わってくる。
「そういう事情じゃ、仕方ないよ。わかった、じゃ、1週間延期にしようか?」
『いいの?なら嬉しい。じゃ、来週は絶対に。』
「うん。」
(なかなか順調には、いかないもんだね、いつも・・・。)
私は、ため息をついた。