そのままの君が好き〜その恋の行方〜
「何かあったんですか?」
私は聞いてしまっていた。気になっていた、帰って来てから、近藤さんの様子がずっとおかしいことに。さっきまで見せていた後ろ姿も、とても寂しそうだった。
「何かあったかと聞かれれば、ずっとだよ。嫁さんがいなくなっちまったんだから。」
「・・・。」
「君には申し訳なかったんだが、今日、帰りがこんなに遅くなってしまったのは、嫁さんの実家に呼び出されたからなんだ。」
えっ、そうだったの・・・?
「面接が終わって、帰ろうとしたら、向こうから電話が掛かって来て、今から来いと言うから、娘を預けてるから無理だと言っても、いいから来いの一点張りで仕方なく。君に連絡すればよかったんだけど、すぐに帰って来るつもりだったから。」
近藤さんはポツリポツリと話し始める。
「実は、俺達の結婚に向こうの実家は反対だった。無理ない面はあるんだ。だって結婚した時、嫁さんまだ18だったから。」
えっ?18歳・・・悠も早いと思ってたけど、全然上手じゃん。
「俺、高校時代野球やってたって話したことあったよね。嫁はそこでマネ-ジャ-やってた。もっとも俺はその時はもう卒業してOBだったんだが、夏休みに後輩の練習手伝いに行って、そこで知り合った。自慢するようだけど、その時に一目惚れされて、猛アタックを受けて、それで付き合いだした。」
パワフルな奥さんだったんだな・・・。
「そして彼女の高校卒業と同時に結婚って話になって、向こうの父親が怒り出した。まぁ無理もない、俺も娘の父親になってわかったよ。俺だったら気が狂ってるよ、きっと。」
そう言って苦笑いする近藤さん。
「それでもなんとか認めてもらえたのは、俺達の意思が固かったのと、まぁ俺の職業が公務員だったからだろうな。孫が生まれて、向こうのお母さんは喜んでくれたんだが、親父さんの方は相変わらずで・・・。そこに来て、この騒動だ。お前がしっかり娘を愛してやらないから、こんなことになった。娘を必ず幸せにするって大言壮語しといて、この体たらくかって、今日もさんざん怒鳴りつけられた。言いたいことはあったけど、黙って引き下がって来た。」
なるほど、だから今、近藤さんは、奥さんの実家を頼れないし、頼りたくないんだ・・・。
私は聞いてしまっていた。気になっていた、帰って来てから、近藤さんの様子がずっとおかしいことに。さっきまで見せていた後ろ姿も、とても寂しそうだった。
「何かあったかと聞かれれば、ずっとだよ。嫁さんがいなくなっちまったんだから。」
「・・・。」
「君には申し訳なかったんだが、今日、帰りがこんなに遅くなってしまったのは、嫁さんの実家に呼び出されたからなんだ。」
えっ、そうだったの・・・?
「面接が終わって、帰ろうとしたら、向こうから電話が掛かって来て、今から来いと言うから、娘を預けてるから無理だと言っても、いいから来いの一点張りで仕方なく。君に連絡すればよかったんだけど、すぐに帰って来るつもりだったから。」
近藤さんはポツリポツリと話し始める。
「実は、俺達の結婚に向こうの実家は反対だった。無理ない面はあるんだ。だって結婚した時、嫁さんまだ18だったから。」
えっ?18歳・・・悠も早いと思ってたけど、全然上手じゃん。
「俺、高校時代野球やってたって話したことあったよね。嫁はそこでマネ-ジャ-やってた。もっとも俺はその時はもう卒業してOBだったんだが、夏休みに後輩の練習手伝いに行って、そこで知り合った。自慢するようだけど、その時に一目惚れされて、猛アタックを受けて、それで付き合いだした。」
パワフルな奥さんだったんだな・・・。
「そして彼女の高校卒業と同時に結婚って話になって、向こうの父親が怒り出した。まぁ無理もない、俺も娘の父親になってわかったよ。俺だったら気が狂ってるよ、きっと。」
そう言って苦笑いする近藤さん。
「それでもなんとか認めてもらえたのは、俺達の意思が固かったのと、まぁ俺の職業が公務員だったからだろうな。孫が生まれて、向こうのお母さんは喜んでくれたんだが、親父さんの方は相変わらずで・・・。そこに来て、この騒動だ。お前がしっかり娘を愛してやらないから、こんなことになった。娘を必ず幸せにするって大言壮語しといて、この体たらくかって、今日もさんざん怒鳴りつけられた。言いたいことはあったけど、黙って引き下がって来た。」
なるほど、だから今、近藤さんは、奥さんの実家を頼れないし、頼りたくないんだ・・・。