そのままの君が好き〜その恋の行方〜
気が付けば、私はベッドの中にいた。
長いキスが終わり、見つめ合った私達。私は再び近藤さんの身体にその身を寄せる。
「寒いです、和樹さん。」
もう私も、彼を名前で呼ぶことに抵抗はなかった。
「行こうか。」
和樹さんがそう言って、優しく微笑むと、私は静かに肯いた。
そして、彼にいざなわれるままに、ホテルに吸い込まれてしまった私は、濡れた身体を洗い流し、ほんの数時間前までは、自分でも想像もつかなかった姿で、和樹さんの前に立った。
再び和樹さんの唇が私に重ねられる。彼の手が、私の胸元に伸び、その唇は、首筋から、ゆっくりと肩へと這う。
やがて2人の身体がゆっくりと、ベッドの上に崩れ落ちる。自分のすぐ上にある和樹さんの顔。私の鼓動は一段と跳ねる。
(ダメだよ、加奈。絶対にダメ!)
微かに残る冷静な自分が、最後の警告を発している。でもそれは、もはや無力だった。覆っていたバスローブがはだけられ、私の身体はついに和樹さんに完全にさらされる。和樹さんの唇が降ってきて、その唇によって、私の身体は次々と征服されて行く。
もはや引き返す道など、あろうはずがなかった。
私がヴァージンであることに気づいた和樹さんは、一瞬驚きの表情を見せたけど
「ゴメン、許してくれ。だけど、これは遊びじゃない。俺を信じてくれ。」
と私をまっすぐに見て言った。私は目に涙を浮かべながら、肯いた。
それからのことは、あまりよく覚えていない。覚えているのは、彼が避妊具を付けていたことと、激しい痛み、そして何度かのチャレンジの後、ようやく彼を受け入れられた時の感動的な気持ちだけだった。
全てが終わり、半ば茫然と、彼の腕の中で時を過ごしていた私は、ハッと我に返ると、ベッドから身を起こした。
「どうしたの?」
驚いたように問いかけて来る和樹さんの顔を、一瞬見た私は
「帰ります。」
と言うとベッドを降りた。
「えっ?」
戸惑う和樹さんを尻目に、私は急いで衣服を整えると、ドアに向かった。
「待てよ、送ってくから。」
「大丈夫です。失礼します。」
そう言い残すと、私は部屋を出た。
(どうしよう・・・。)
今更ながら、湧き上がって来る後悔。私は泣きながら、ホテルを飛び出した。
長いキスが終わり、見つめ合った私達。私は再び近藤さんの身体にその身を寄せる。
「寒いです、和樹さん。」
もう私も、彼を名前で呼ぶことに抵抗はなかった。
「行こうか。」
和樹さんがそう言って、優しく微笑むと、私は静かに肯いた。
そして、彼にいざなわれるままに、ホテルに吸い込まれてしまった私は、濡れた身体を洗い流し、ほんの数時間前までは、自分でも想像もつかなかった姿で、和樹さんの前に立った。
再び和樹さんの唇が私に重ねられる。彼の手が、私の胸元に伸び、その唇は、首筋から、ゆっくりと肩へと這う。
やがて2人の身体がゆっくりと、ベッドの上に崩れ落ちる。自分のすぐ上にある和樹さんの顔。私の鼓動は一段と跳ねる。
(ダメだよ、加奈。絶対にダメ!)
微かに残る冷静な自分が、最後の警告を発している。でもそれは、もはや無力だった。覆っていたバスローブがはだけられ、私の身体はついに和樹さんに完全にさらされる。和樹さんの唇が降ってきて、その唇によって、私の身体は次々と征服されて行く。
もはや引き返す道など、あろうはずがなかった。
私がヴァージンであることに気づいた和樹さんは、一瞬驚きの表情を見せたけど
「ゴメン、許してくれ。だけど、これは遊びじゃない。俺を信じてくれ。」
と私をまっすぐに見て言った。私は目に涙を浮かべながら、肯いた。
それからのことは、あまりよく覚えていない。覚えているのは、彼が避妊具を付けていたことと、激しい痛み、そして何度かのチャレンジの後、ようやく彼を受け入れられた時の感動的な気持ちだけだった。
全てが終わり、半ば茫然と、彼の腕の中で時を過ごしていた私は、ハッと我に返ると、ベッドから身を起こした。
「どうしたの?」
驚いたように問いかけて来る和樹さんの顔を、一瞬見た私は
「帰ります。」
と言うとベッドを降りた。
「えっ?」
戸惑う和樹さんを尻目に、私は急いで衣服を整えると、ドアに向かった。
「待てよ、送ってくから。」
「大丈夫です。失礼します。」
そう言い残すと、私は部屋を出た。
(どうしよう・・・。)
今更ながら、湧き上がって来る後悔。私は泣きながら、ホテルを飛び出した。