記憶をなくしたキミ
「それじゃあ行きましょ!」
やたら張り切っている2人をよそに、私とそうちゃんは2人並んで後ろをついていく
「俺らの母さんたち知り合いだったんだな」
「そうみたいだね」
ほんとは私たちも知り合いなんだよ。
知り合いどころじゃないよ、幼なじみだよ。
「なあ、今田さん」
「は、はい!」
「こないだ、連絡先を見てたら今田さんのがあってね、女の子の連絡先があるのが珍しかったからなんでかなと思って、、」
そうだよね、そうちゃんは私を忘れてるんだ
「えっとね、私たち中学が一緒でその時の係の仕事のために交換したはずだよ!」
うそ、全部うそ。
そうちゃん、嘘ついてごめんね
でもこうするしかないの、、、
「なんだそゆことか!教えてくれてありがとな!!」
「ううん!混乱させちゃってごめんね」
「今度、、、連絡してもいい?」
「えっ!?」
そうちゃんが私に連絡!?うそ!?
「いきなり変な事言ってごめん、忘れて!」
「いや、あのそうじゃなくて、
暇な時、連絡してほしい、、です」
「おー!了解!変なスタンプでも送るわ」
そうちゃんとまたこうして喋れてる
連絡できる
会話ができる
笑いあっている、、
今までの日常では当たり前だったことが、こんなにも眩しくて輝かしいものになってたなんて。
昔の私じゃ、気づけなかったよ。。