記憶をなくしたキミ
「なんて、、呼べばいいかな?」
「ぜ、全然呼び捨てでいいよ!蒼太で!」
「じゃあ、蒼太くんでもいいかな?」
蒼太くんか、、
でも吉川くんよりはいいかな?
名前だし、、
「芽衣って、、、呼んでもいいかな?」
「も、もちろん!」
嬉しい。素直に嬉しい。
たとえ過去の私を忘れていても
また、、、、呼んでくれた。
その愛おしい声で
私の名前を、、、
私の顔は、自分でも分かるくらいに
熱を帯びていた。
そして、、
夕日に照らされたキミの顔も
どこかほんのり赤い気がした