一途な敏腕弁護士と甘々な偽装婚約
 誰もいなくなった見慣れない部屋。ひとりぼっちの部屋。

 なんだか落ち着かないので、一通りお掃除と洗濯をバタバタと済ましてしまうことにした。

 ささっと家事を終えた後は、自室に戻って荷物の整理をすることに。といってもオタクグッズの入った段ボール以外は、引越し業者さんがほぼ片付けてくれている。

 さて、このオタクグッズ、三箱。

 晴正さんに、正直にオタクだと打ち明けてしまえば良かったと、今更後悔してしまう。だけど、男性に不慣れで処女であることは晴正さんにも明らかで……。

 その上オタクだと打ち明けて、一瞬でも蔑む目を向けられたなら、と思うと、やはり隠しておきたいと自分の中で結論付けた。

まず一箱目は、少女漫画。こちらは愛読書だということで、ちょっと量は多いが、本棚に並べてもまだ許されるだろう。割とポピュラーなやつを手前にしてば問題ない。定期的に読み返したくなるし、やっぱり本棚に置こう。

 ほとんどのコレクションは実家に置いてきたが、この選抜隊はやはり自室になければ!
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