海賊船 ~天下は誰の手に~
武田軍 vs 黒田軍
「さあ、行くのだ親愛なる戦士たち!武田信玄(タケダ シンゲン)の首を討ち取れ!」
黒田官兵衛(クロダ カンベエ)の声が海へと響き渡る。黒田軍は声を上げ、武田軍の元へと攻め込む。
だが、武田軍とて負けてはいない。
「はっ!正面から突っ込んでくるとはな!お前も落ちたものだな!官兵衛!!」
「悪と化してしまったあなたには分からないでしょうね。さあ、その首を差し出しなさい!」
「俺は悪になったつもりはない!俺は俺の信念を貫いているだけだ!!それと、俺のこの首は俺のためにある。お前にあげていいものじゃないんでね!」
信玄は先陣をきって敵に突っ込んでいく。
「お待ちください信玄様!」
「止めるな!幸村!相手が正面からくるなら俺も正面から挑むしかねぇだろ!正々堂々やるのが俺の流儀だからな!俺に続け!」
「…っ!わかりました!お前ら!行くぞ!」
幸村、信玄の声に応じて兵が声を上げる。
……そして、約2時間後。
「さぁ官兵衛。もう終わりだ。負けを認めるんだな。」
「くっ…、貴方がまだあの時のままだったら…」
「官兵衛。もうそれは消えた過去の話だ。俺は変わった。信頼出来る家臣もできた。国もある。民を見捨てる訳にはいかない。」
「……わかりました。それがあなたのけじめとあらば。」
「決まりだな。お前の負けだ、官兵衛。……だが、お前には2つの道がある。」
「なにを……貴方に首を捧げる以外に私に道はない。家臣もほとんどやられてしまった。もう立て直すことも無理だろう。」
「……お前のもうひとつの道は、俺の仲間に入ることだ。その命、俺のために使え。それがお前のもうひとつの道だ。ここで死ぬか、俺のために生きるか。決めるのはお前だ。官兵衛。」
「……ふっ。あなたは昔からかわりませんね。………わかりました。この命、貴方のために使いましょう。」
「よし。お前ら!今日から官兵衛は俺達の仲間だ!歓迎してやれ!」
「………良いのですか、信玄様。」
「ああ。いいさ。あいつの才能はここで殺していいものじゃない。あいつとも長い付き合いだ。きっと武田のために力を尽くしてくれるだろうよ。」
「信玄様がそう言うのなら、僕も信じましょう。………信玄様と黒田に何があったのかも教えてくださいよ。」
そう、幸村が静かに言う。きっと信玄と官兵衛の間に何かあると、知っているが何があったかは知らない。きっと幸村にとって疑問で仕方が無いのだろう。
「…………ああ。」
信玄は無愛想に答える。
「やはり信玄様はお優しい……その優しさが吉と出るか凶と出るか。………宴はまだ先のようですね。」
「さあ、行くのだ親愛なる戦士たち!武田信玄(タケダ シンゲン)の首を討ち取れ!」
黒田官兵衛(クロダ カンベエ)の声が海へと響き渡る。黒田軍は声を上げ、武田軍の元へと攻め込む。
だが、武田軍とて負けてはいない。
「はっ!正面から突っ込んでくるとはな!お前も落ちたものだな!官兵衛!!」
「悪と化してしまったあなたには分からないでしょうね。さあ、その首を差し出しなさい!」
「俺は悪になったつもりはない!俺は俺の信念を貫いているだけだ!!それと、俺のこの首は俺のためにある。お前にあげていいものじゃないんでね!」
信玄は先陣をきって敵に突っ込んでいく。
「お待ちください信玄様!」
「止めるな!幸村!相手が正面からくるなら俺も正面から挑むしかねぇだろ!正々堂々やるのが俺の流儀だからな!俺に続け!」
「…っ!わかりました!お前ら!行くぞ!」
幸村、信玄の声に応じて兵が声を上げる。
……そして、約2時間後。
「さぁ官兵衛。もう終わりだ。負けを認めるんだな。」
「くっ…、貴方がまだあの時のままだったら…」
「官兵衛。もうそれは消えた過去の話だ。俺は変わった。信頼出来る家臣もできた。国もある。民を見捨てる訳にはいかない。」
「……わかりました。それがあなたのけじめとあらば。」
「決まりだな。お前の負けだ、官兵衛。……だが、お前には2つの道がある。」
「なにを……貴方に首を捧げる以外に私に道はない。家臣もほとんどやられてしまった。もう立て直すことも無理だろう。」
「……お前のもうひとつの道は、俺の仲間に入ることだ。その命、俺のために使え。それがお前のもうひとつの道だ。ここで死ぬか、俺のために生きるか。決めるのはお前だ。官兵衛。」
「……ふっ。あなたは昔からかわりませんね。………わかりました。この命、貴方のために使いましょう。」
「よし。お前ら!今日から官兵衛は俺達の仲間だ!歓迎してやれ!」
「………良いのですか、信玄様。」
「ああ。いいさ。あいつの才能はここで殺していいものじゃない。あいつとも長い付き合いだ。きっと武田のために力を尽くしてくれるだろうよ。」
「信玄様がそう言うのなら、僕も信じましょう。………信玄様と黒田に何があったのかも教えてくださいよ。」
そう、幸村が静かに言う。きっと信玄と官兵衛の間に何かあると、知っているが何があったかは知らない。きっと幸村にとって疑問で仕方が無いのだろう。
「…………ああ。」
信玄は無愛想に答える。
「やはり信玄様はお優しい……その優しさが吉と出るか凶と出るか。………宴はまだ先のようですね。」