海賊船 ~天下は誰の手に~
織田軍 vs 長宗我部軍

「おらおらおらおらおらぁ!!!野郎共!!弾幕足りてるかぁ?!」

「おっす!!」

「ふん。いつまでたっても暑苦しいものだな。長宗我部元親(チョウソカベ モトチカ)。俺の元にいた時から何も変わらん。」

「この暑さこそ俺の全てだかんな!それに、俺はもうあんたの元にいた俺じゃない!!」

「ふっ。だがしかし、そのような当てずっぽうな大砲ではいつまでたっても我が軍を撃ち落とすことは出来ぬぞ。」

「……そいつはどうかな?」

「野郎共!もうそろそろいいぞ!」

「はっ!」

「いくぞ!!弾幕解放!!!!」

そう元親が叫んだのと同時に、先程から撃たれていた弾幕から煙があがる。

「なっ、なんだこれは……?!」

「はっ、これには流石の信長様も驚いただろ。俺らが密かに作っていた秘密の弾幕を!」

長宗我部軍の弾幕。それはあえて狙わずうち、海に沈め敵から弾幕を戦力外だと思わせる。しかし、その弾幕は海の中で進化を発揮する。

海底についた弾幕は、近くにある弾幕と合体し、大きくなる。どんどん打たれるため、弾幕はどんどん大きくなる。

ある程度の大きさまで大きくなった弾幕は、次第に煙を出し始める。

「わかったか!これぞ俺たちが作った最強の弾幕、時間稼ぎの狼煙よぉ!!」

「まさか貴様らの技術もここまで上がっていたとはな……確かに前のお前とは違うようだな。だが。狼煙ごときで俺に勝てないことはお前がわかってるだろ?」

「はっ!当たり前だ。狼煙なんかで倒されるやつなんかいねーだろうよ。でもよ、最強の兵力を誇る織田軍とはいえど、囲まれちまったらもう……終わりだよな?」

元親が不気味な笑みを向ける。信長への恨み、嘲笑、嫉妬の念が全て詰まったような。そんな表情だ。

「………………。はっ。はははははは!!!」

信長は大声で笑いだした。

「なんだぁ!?なにがおかしい!!」

「お前は俺の兵力を舐めていたようだな。それがお前の敗因だ。」

そんな時、囲いの兵から伝令が来る。

「御館様!囲いの外に織田軍が!!」

「なにぃ?!織田信長め……やりやがった!」

「さぁ、一気に片付けろ!!」

『うおおおおおお!!!』

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「俺の負けだ。好きに殺せ。織田信長。」

「ああ、そうさせてもらおう。遺言があれば聞いてやるぞ?」

「はっ!俺は未練なんてねぇ。遺言など俺には必要ねぇよ。」

「そうか。ではさらばだ。長宗我部元親。」

そうして信長は刀を振り下ろし、長宗我部元親の首を切り落とした。


「やっと終わりましたか。意外と長い戦でしたねぇ。さぁて、そろそろ仕上げの時間…ですかね?……」


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