レンダー・ユアセルフ
いくら抗議の声を上げても取り合ってくれる様子のない幼馴染を見て、アリアナは途方もなく悲しみに暮れ始めていた。
名を呼んでも、叫んでも。目すら合わせずに数え切れないほどの紅を散らしていくジョシュアは、まるで何かに取り憑かれているようにも見えた。
そして一度彼の唇が彼女の肌から遠ざかる。ひたすらに彼へと訴えていたアリアナが一息吐いたのも束の間、するりと降下し出した手の感触に再び肌が粟立った。
「……お願い、やめて」
静かに嘆願する彼女の言葉は聞こえている筈なのに、どうして彼は行為を止めてくれないのだろう。
まともな前戯を与えられていない彼女の身体が準備など出来ている筈もない。
しかしながら、無情にも彼の指先は下肢の中央へと向かっていく。無理矢理引き下げられたドロワーズを認識する暇もなく、勢いもそのままに挿入された指に与えられる感覚──…それは、『痛み』だけだった。
「ジョシュア!ねえ!痛い、痛いのよ…お願いだからやめて…」
決壊した涙腺。止め処なく頬を伝う涙も拘束されている腕のせいで拭うこともできず、髪をリネンに広げて一際大きな声を出したアリアナ。
反して、そんな彼女の様子を前にジョシュアは漸く我を取り戻す。慌てて膣を犯していた指先を引き抜くと、ただ呆然と泣き濡れた彼女の瞳を見つめていた。