2度目の忘れられない恋




「大好きですよ」



「…」

え?聞こえてない…訳ないね。

明らかに耳が赤くなっているのがわかる


照れても表情に出さないと思われがちな空さんだけど

耳と首がすぐに赤くなるのが可愛い。笑


「…ん」


返ってきたのは、大好きという言葉への返事ではなく「ん」という文字と

ハンドルを離した左手


「飲み物ですか?」

ドリンクホルダーのコーヒーのキャップを開けようとすると

その手を捕まえられ、しっかりとつなぎ直される


「え、」

またまた、どんどん赤くなっていく耳。

自分でしたくせに、さらに照れている見たい…笑



「やっぱり、空さんのこと好きです」

次も返事はないだろうと、少し笑いながら呟いた

信号で止まった車の窓から綺麗な外を眺めていると


「…っ、」

グイッと繋いでいた右手が引っ張られたと思えば、触れるだけのキスが返ってきた


「俺は愛してるよ」

そして、まだ顔を赤くしながらそんな艶のある言葉が降ってきた





< 190 / 191 >

この作品をシェア

pagetop