君の笑顔は、俺が絶対守るから。

大天使の寝顔を見つめながらそんなことを考えていると、京子さんの呼ぶ声が下から聞こえてきてハッとした。

見惚れている場合じゃない! 起こしに来たんだった!


「い、一ノ瀬くん! 起きて! 朝ごはんだよ!」

「んー……」

「朝だよ、朝! 京子さんが呼んでるよ!」

「んうー……」


だめだ。全然起きない。

本当に朝が弱いんだなあ。


返事をするようにうなってはいるけど、目はちっとも開きそうになかった。

仕方なく布団から出た肩をゆすり、今度は耳元で大声を出してみる。


「一ノ瀬くん! おーきーて! 遅刻しちゃ……わっ!?」


ゆすっていた手を突然つかまれ、ベッドの中に引きずりこまれた。

そのうえ正面からギュッと抱きしめられ、思考と鼓動が一時停止する。


あったかい!

じゃなかった、近い……!
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