君の笑顔は、俺が絶対守るから。



一ノ瀬家に居候をはじめて、二週間が経った。

すっかりここでの生活にも慣れて、賑やかで楽しい毎日を送っている。


最初はどうなることかと思った、同級生男子、一ノ瀬くんとの同居は、意外にも順風満帆で自分でも驚きだ。

そして今朝もまた、私は寝起きの悪い一ノ瀬くんを起こす、という名目で彼の可愛すぎる寝顔を拝みに来ている。


「はー……今日も眩しいくらいに神々しい寝顔だわ」


伏せられた目は彼から刺々しさを奪い、高校男子とは思えない幼さを生み出している。


ああ、ムズムズしてきた。

一ノ瀬くんの寝顔がかわいすぎて、あちこち撫でたりスリスリしたくてたまらなくなってきちゃうんだよね。


これはあれだ。

赤ちゃんの寝顔を眺めている時みたいな気持ちに似てる。

可愛くてたまらなくていじり倒したいけど、起こすのは忍びなくてもどかしいっていう、あの感じ。
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