君の笑顔は、俺が絶対守るから。
「さっさと入れよ。ちょっとでも寝ときたいだろ」
「で、でも」
「ひとりじゃ眠れないんだろ? だったら一緒に寝るしかねぇじゃん」
早く、とせかされ、考えることを放棄し一ノ瀬くんの隣りに枕を置いて寝転がった。
緊張して一ノ瀬くんに背を向ける姿勢にしたけど、布団をかけられた次の瞬間には、温かい腕に抱きしめられ、緊張も吹き飛び頭が真っ白になった。
ベッドの中で、一ノ瀬くんに、抱きしめられてる……!?
耳元で一ノ瀬くんの吐息がして、びくりと肩が跳ねた。
「……そんな固くなんなよ。何もしねーから」
「ご、ごめん」
「何も考えなくていい。とにかく寝ろ」
そうは言われても、さっきとは別の意味で眠れる気がしない。
でもそのあと続いた一ノ瀬くんの言葉に、心から安心できて、全身から力が抜けた。
「何があっても、お前のことは俺が守るから」