君の笑顔は、俺が絶対守るから。
「……うん」
「どうしても嫌って言うなら、梓ちゃんもお母さんたちと一緒に来る?」
困った子ねぇ、という調子で言われ、うつむけていた顔を上げる。
それがいい。男の子と同居するより、海外に行く方が。
できることなら人様の家に住むよりその方が絶対いいと思ったんだけど――。
「でも学校はお休みしなくちゃいけなくなるのよ?」
お母さんの言葉にがくりとうなだれる。
やっぱり。そうなるよね……。
さすがに一ヶ月も学校を休んでしまったら、勉強が追い付かなくなる。
それに小鳥のそばに一ヶ月もいられないなんて、あの子が無事でいるか不安で不安で、きっと夜も眠れなくなっちゃう。
だって私は、小鳥のナイトなんだから。
でもそれと男の子と同居するのとじゃ、話が別というかなんというか。
「梓」