君の笑顔は、俺が絶対守るから。

そうか。

私がすぐ小鳥に近づく男をボロクソに言って嫌悪するから、小鳥は好きな人ができても私に言い出せなかったんだ。

そりゃあそうだよ、言いにくいよ。


「ごめん、小鳥。私、気をつかわせちゃってたんだね……」

「ううん。梓がずっと私のことを守ってくれていたこと、すごく感謝してる。だから、梓に裏切られたと思われたらどうしようって、考えちゃったの。梓のことは、絶対傷つけたくなかったから」

「小鳥……」


私の親友は見た目だけじゃなく、中身までこんなに可愛い。

こんな可愛い子に好かれる男は、世界一幸せだと思う。


「で? お相手はどんな人なの?」

「いきなり娘の彼氏を値踏みする母親みたいになってるよ、アズにゃん」

「当たり前じゃん! 邪魔するつもりはないけど、心配はするの!」


小鳥を守り続けてきたナイトとしては、心配せずにはいられないのだ。
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