君の笑顔は、俺が絶対守るから。

「わ……私も! 嬉しいよ!」


私にこんな天使のような可愛らしい弟がいたら、男嫌いになんてならなかったかもしれない。

春陽くんに対しては、恐怖心や嫌悪感はちっともわいてこなかった。

そのことにほっとしながら、お日さまの匂いのする細い身体を抱きしめ返す。


全然大丈夫そう!

春陽くんとなら絶対1ヶ月楽しく過ごせる!


お母さんも安心したように笑って私たちを見守っている。

目が合って、私は満面の笑みで返した。


「我が子ながら、よくやるわ……」


若干あきれたような声で京子さんが呟いたけれど、どういう意味かはわからなかった。

それよりも、目の前の春陽くんの天使の微笑みに夢中だったから。


「梓おねえちゃん! 僕が家の中を案内してあげる!」

「ほんと? 嬉しいな。ありがとう、春陽くん」

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