君の笑顔は、俺が絶対守るから。
「うん! 男の子がいるって聞いて不安だったけど、春陽くんなら全然大丈夫! むしろ楽しみ」
良かった良かった、とお母さんと笑顔を交わしていると、京子さんと春陽くんが不思議そうに首を傾げた。
「もしかして、梓ちゃんは男の子が苦手なの?」
「あ……はい。すみません。実はそうなんです。男の人がキラ……ちょっと、恐くて」
危ない。嫌いとストレートに言ってしまうところだった。
「僕、恐くないよ!」
「うん。だから春陽くんは大丈夫。春陽くんで良かった」
春陽くんの小さな頭を撫でると、嬉しそうな顔をされ、私も嬉しくなる。
ああ、一家に一台春陽くんほしい。
本当の弟になってくれないかなあ。
「恐いって、どういう?」
「梓ちゃん、あんまり男の子に良い思い出がないみたいでね。男なんて嫌い!ってよく言ってたのよう。それに痴漢に遭ったり、道であとをつけられたりしてるみたいで」