くっつき虫


行為が終わった後は、
冷めたお鍋を温めなおして、
二人でいろんなことを話した。


仕事が休みになったら、
温泉行こうね、とか、
遊園地で絶叫系制覇しようね、
とかそんなことを約束した。


それから、陸はご飯を済ませた後


「鍋より美波のほうが
おいしかったよ、ごちそうさま」


とまた幼い笑みを浮かべて、
こたつですぅー、すぅー、と
寝息をたてながら寝てしまった。


…疲れてたんだろうな。
陸のかわりになることは
できないけど―……
あたしが陸を支えてやらなきゃ。


でも強がりな陸があたしに
甘えてくれることは
これからないかもしれないけど。


そんなときはくっつき虫
みたいに抱き締めて。
…温めてあげるから。

そしたら明日にはまた、
いつものあなたでいられるでしょ?




大好きよ。

陸。



そんな気持ちを込めて、
可愛い寝顔にキスをした。



ーend


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