月夜の砂漠に一つ星煌めく
Ⅰ
幼い頃から、名前を呼ばれる時は、“王子”と付けられた。
「オウジって何?皆には、何で付かないの?」
幼い俺は、そんな疑問を女中に、投げ掛けた。
「王子とは、王のお子様に付ける呼び名でございます。他の方は、王のお子様ではないので、付かないのです。」
「へぇー。」
服を着替えるにも、水浴びをするにも、食事をするにも、誰かしら世話をしてくれた。
それが、普通ではない事を知ったのは、もう少し大きくなってからだった。
庭先で、一人水浴びをしている時だった。
「まあ!ジャラール王子!お一人で水浴びなど、いけません!」
少し小太りの女中が、体を揺らしながら、急いで走って来た。
俺はまだ子供だったが、水浴びぐらい自分でできると、いつも勝手に、裸になって水浴びをしていた。
「誰かに襲われたら、どうなさるおつもりですか?他のお子様とは、お立場が違うのですよ?」
「オウジって何?皆には、何で付かないの?」
幼い俺は、そんな疑問を女中に、投げ掛けた。
「王子とは、王のお子様に付ける呼び名でございます。他の方は、王のお子様ではないので、付かないのです。」
「へぇー。」
服を着替えるにも、水浴びをするにも、食事をするにも、誰かしら世話をしてくれた。
それが、普通ではない事を知ったのは、もう少し大きくなってからだった。
庭先で、一人水浴びをしている時だった。
「まあ!ジャラール王子!お一人で水浴びなど、いけません!」
少し小太りの女中が、体を揺らしながら、急いで走って来た。
俺はまだ子供だったが、水浴びぐらい自分でできると、いつも勝手に、裸になって水浴びをしていた。
「誰かに襲われたら、どうなさるおつもりですか?他のお子様とは、お立場が違うのですよ?」
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