好きだけじゃどうにもならない私と彼の恋事情

一歩進むごとに店長と二人の時間がなくなるのが勿体なくて、わざとゆっくり歩いた。


そのペースに合わせてくれる店長にまたキュンとする。



「私、こっちなんで、じゃあ、また。お疲れ様でした」



本当は言いたくない。
まだ一緒にいたい。
でも、そんなことは言えなかった。


「なぁ、泉?」


店長が私を見ていった。


「キスしていい?」
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