「Last note」〜特性を持つ者へ〜4
「………っっ!!?」

その光景を見た時、

俺の"Last note"が発動した。

ーーーーーーーー

"誰……!?"

レナさんの香水の匂い…。

車で使われる芳香剤の匂い…。

睡眠薬の混じったハンカチの匂い…。

抵抗したレナさんの指が壁に当たり、
ボルドーの色で染めるとネイルチップが剥がれた。
ーーーーーーーー

「……ぅっっ!!」

自分も睡眠薬を嗅がされた気に陥って、
目眩がした。

「…青山くん、しっかりするんだ。」

後ろから低いハスキーボイスの持ち主が
目眩でよろけた俺を受け止めた。

「…比嘉特捜部長……っっ!!」

「今、何か…視えたんだな?」

いつにも増して、三白眼がギラついている。
それもそのはず。失踪したレナさんは、比嘉特捜部長の娘だ。
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