「Last note」〜特性を持つ者へ〜4
「…遅くなってすまない。
設置してくれたんだって?」
逆探知係の本田刑事がCSSのドアを開けて入ってきた。
「お疲れ様です。本田刑事、もう時間が来ます。」
時間ギリギリに到着した本田刑事は、
その後黙って逆探知器の前に座った。
時計の針を見ると、15時まであと10秒…。
みんな時計の針を見つめて心の中でカウントダウンを行なってるだろう…。
…5.…4.…3.…2….1….
ープルルルルルルルルルルッッ!!
静寂に包まれたCSS事務所内に、
電話の音が鳴り出した。
「…逆探知を始めます。」
本田刑事の合図で、俺は受話器を取った。