「Last note」〜特性を持つ者へ〜4
「去年末にキャストの子達が集団ストライキしちゃってね。理由を聞いたら皆、黒田代表のセクハラが嫌だって言ったのよ。」

あの、気持ち悪い男か。むしろ俺にもセクハラして来たからゲイだと思っていた。

「クビにしなかったんですか?
さっき僕までされましたよ。」

「出来ないのよ。彼、代表の仕事は肩書きでオーナーだから。これ以上されないように気をつけて。」

ため息混じりに雅ママはそう言うと、仕事を再開する為控え室のドアを開けた。

「でも"かおりちゃん"が来た時、この子の明るさがあれば他のキャスト達の良い刺激になるかもって思ったの。妹さんには期待してるわ。」

雅ママは店とキャストを大切に思ってるんだ…。
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