「Last note」〜特性を持つ者へ〜4
店内に戻ると、円香は先程の席を移動してまりあさんの席のヘルプについていた。

「ん……??」

そこの席には、
ベレー帽を被り黒い丸フレームのサングラスをかけた探偵のようなお客さんがいた。

不自然なちょび髭に気付いた俺は、すぐにそれが難波さんの変装だと気づいた。

ガタイの良さが"難波さん"と明らか主張していて、
"かおり"なる円香も気づきさっきよりも緊張していた。

「シャーロック・ホームズみたいで素敵ね。」

まりあさんは褒め上手だ。
「こ、個人的にはワトソンが好きだけどな。」

難波さんはそう言いつつも照れてる…?

ホントこの人、過保護だな。
矢崎さんが心配で客として来たんだろうが、照れてる表情を見た円香が一瞬ムスッとした。
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