「Last note」〜特性を持つ者へ〜４

「…青山くんに成長して欲しいんだよ。」

矢崎さんが優しい口調でそう言った。

「成長…？」
「うん。彼女年上でしょ？
きっと警察としても男としても願ってると思う。」

難波さんも黙って頷いていた。

確かに俺はまだまだ子供っぽいとこもあると自負している。レナさんの言う通り、もっと冷静に観察できてたら、こんな喧嘩もしなかったかもしれない。

「…手は繋いでなかった。」

零すように呟いた俺の言葉を、2人は聞いてくれる。
親身な2人の為にも俺は推理を続けた…。