「Last note」〜特性を持つ者へ〜4
口を5回ほどゆすいだ後、
レナさんは落ち着きを取り戻して俺と向き合った。


「遥斗。私、妊娠したの……。」


「………え!?…本当に!?」

レナさんが、妊娠した……?

突然の告白に驚いた俺の視界が、
とても明るく見えた気がした。

「遥斗と私の子よ。
ケンカした前日、帰りが遅かったでしょ?
月経来てなかったから、気になって病院に行ったの。あのお客さん、婦人科の先生なのよ。」

じわじわと喜びが溢れてきった瞬間、
俺はレナさんをまた抱きしめた。

「気づいてやれなくてほんとごめん!
嬉しい…レナさん、子供産もう!?」

「うん……。絶対産む…頑張る。」

あぁ、そっか……。
だからあの日、俺の夜の誘いを断ったのか…。
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