僕は君に永遠の夢を見る
…気まずい。すごく。

自殺をしようとしているところを全然全く知らない人に見られるのは、すごく気まずい。

どうしよう。これから。

構わず飛び降りる?いや、この人の後味が悪すぎる。

なら、明日にする?いや、明日はもう飛び降りる勇気なんてない。

そんなことをぐるぐると考えていると、

「ねぇねぇ君さ」

再び青年が声をかけてきた。

「な、何でしょうか…?」

黙っているのも申し訳ないと思い、一応返事をする。

「どうしても今すぐ死んじゃうの?」

そういうわけではないけど…。

出来るなら今、楽になりたい、かな。

「そういう訳では無いですけど…d「じゃあさ!」」

自分の思いを口にしようとしたけど、それは青年の声で遮られた。

人の話は最後まで聞いて欲しい。

「一つ提案があるんだけど!」

「?…なんでしょうか…?」

「君の時間を俺にくれない?」


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