オレ様御曹司 と 極上KISS


「一条。ちょっと。」

次の日は締め日で伝票も多くて忙しくしてたら管理部の部長に手招きされた。

部長直々なんて・・・わたしなんかした?


戦々恐々として部長に促されてミーティングルームへ入った。

「まぁ座って。」

「はい・・・。」

部長は50代のおじさんでこれぞ『ザ・管理部』といえるような几帳面な人だ。

なに言われるんだろう・・・。

「早速だけどな。一条って英語できるのか?」

「え?はい。一応は・・・。
小学校のときワシントンに住んでましたので。」

「そうか・・・。それでなのかねぇ・・・。」

「英語がなにかあるんでしょうか?」

「この話はまだ内緒だがね・・・。
来月の内示で一条が秘書課に移動になる。」

は・・・?

「あ・・・あの・・・。
秘書課・・・ですか?」

「そうだ。これも内緒だがね・・・
今のロサンゼルスの支社長が専務として来月からこちらに戻られる。
その専務の秘書が早急に必要になってね。
君に白羽の矢が立ったというわけだ。」

は・・・?

専務?って佳那が言ってた・・・あのグループ会社の社長の息子のあの専務?

「は、はぁ・・・。」

「君が英語力をいかせる部署希望って新入社員の時に書いてたのを専務が目につけられたということらしい・・・」

「英語力ですか・・・?」
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