オレ様御曹司 と 極上KISS


「社長より頼まれまして、書類をお届けにまいりました。」

会長宅ははっきり言って初めてだったし、社長の書類なんてなかったけど、わたしはひとりで会長宅にやってきて、チャイムを押した。

翔がほんとに来るのかどうかも、いつ来るのかもわからなかったけれど・・・
待ってるなんてもう限界もいいとこだった。

「かしこまりました。お待ちください。」

チャイムの向こうに聞こえるのはお手伝いさんらしき女性の声。

そして、待つこと3分。

50代くらいのお手伝いさんと思しき女性が出てきた。

「くれぐらも直接お渡しするようにと仰せつかっておりますので・・・。」

わたしは厚みのある封筒をチラつかせた。

「旦那さまに確認してまいりますので少々お待ちくださいませ。」

会長宅は静観な住宅街にあり、大きなもう結構古いお屋敷だった。

もどってきたお手伝いさんは奥に入るようにわたしを促し、わたしを客間らしき場所へ案内した。

入ると誰もいなかったけど、壁にはこの屋敷にはふさわしくない安っぽい絵画が飾られている。


あ・・・この絵・・・。


しばらく、その絵を眺めていたら会長が入ってきた。
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