音楽と私

「お前………じゃなかった。隼人、君は響の演奏を聴いたんだろう？どうだったんだ？」

「ええ、聴きましたよ。響ちゃんの演奏は凄いですね。素晴らしいです。偽りのない純粋な音でした。けど、何か物足りないと感じたけど、凄く素晴らしかったです。」

「”物足りない”………か、確かにそうだな。」

此奴、何気に凄いな。1回でそれが分かるんだから。まぁ、そうだよな……だって此奴は……………ってオレは何を考えてるんだァァーーーー。

ハァー落ち着こう…………

「まるで、機会みたいな演奏ってぐらいにミスがなくて、でも何故か『感動』したんですよね。何故だろう？それに、無性にピアノを弾きたくなったんですよね。本当に何でたろう？」

「さあな。オレがお前の感情までも知るわけがないだろう」


だが、響の演奏を聴いて「ピアノを弾きたくなった」ってのは、オレも分かる気がする。
響は、人を惹きつける力があるんだな。本人は気づいてないようだけど。昔から君は凄いんだよ。本当に