音楽と私
真実の扉

私side

音が聞こえます。
たくさんの音。
それにたくさんの楽器があります。
ここは………どこなんでしょう………

「こんにちは。響」

えっ!?………だれでしょう。なんで私の名前を知っているの。
それに、ここはどこ?

「こ、こんにちは。どうして私の名前を知っているのですか?」

「オレは君の事ならなんでも知ってるよ。ここは、君の心の奥底さ。」

私の心をよまれた気がします。

「私の心の奥底?」

「そうだよ。ここは君の心の奥底。君の身体は今眠っている。覚えている?あの時、君は友達に……」

「イヤ、やめて!!それ以上……言わないで」

「ゴメン。悲しませたね。」

この人はなんなんだろう。会ったことがあるようなないような……不思議な人。

「……あ、貴方はだ、誰なんですか?」

「オレ?君はオレの事を知っているはずだよ。思い出して、オレの名前を、そして真実を。」

「あ、貴方の名前と真実を……思い出す?どういうことですか?」

「そのままの意味だよ響。」

分からない。この人はのこと、私のことが………

「……ねえ、ピアノ弾かないの?」

「えっ!?良いんですか?」

この人の言葉はなんだか信用が出来ます。とても温かい気持ちにさせてくれます。それに、何だかとても懐かしく感じます。

「良いよ。」

「けど………」

不安も過ぎります。

「遠慮する事ないよ。思いっきり自分の思いを音にのせな。此処にはオレしかいないから。」

「はい。」

本当の私の演奏をしてもいいんだ……ですね。嬉しいです。これを弾いたら思い出すのかぁ彼の事、真実って事を。
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