音楽と私
「私の名前は………って言うと思いましたか。君たち2人は私の事を知っているはずです。」

そう。響同様に心愛も隼人もオレの事を知っているんだ。

「ん?」

「えっ!?」

また、なんのことだって顔してるな……めんどい。オレも響の口調に合わせるのしんどいから、しょうがない

「これなら、どうだ。確かに、私(オレ)は響ではない。心愛、隼人、君たちの目の前にいるのは本物の響ではない。この体は響のだがな。」

めっちゃ驚いているな。まぁ、無理もない。

「だったら、本物の響はどこにいるの?」

響は今は………ハァ答えてやるか。

「響は、心の奥底で、ピアノを弾いている途中さ。つ、ま、り、眠っているってこと。」

「何故……そんな所に?」

「”何故?”そんな事も分からないんだ。1度じゃなく2度も、響を……いや、なんでもない。」

「1度じゃなくて2度?ねぇ、どういうの事なの?」

何か言っているがオレは無視して考える。

此奴らもまさか、記憶がない……とか。
いや、それはないな。
だったら、

記憶が書き換えられているって事なのか。

だったら、誰に?
オレか?響か?此奴らの親にか?……いや、違う。

奏多と音羽だ。
それに、宗一郎(響の父)と薫(響の母)
あの4人が……いや、神崎家が心愛と隼人の記憶を音楽で書き換えたんだ。

だから、心愛と隼人を操り、響に”友達じゃない”って言えたんだ。

それに、響にあった時直ぐに謝っていた。

だが、何故神崎家はそんな事をしたんだ?

自分達の人気を響に取られたくなかった……からか。
それもあるが、なんか違う。

だが、音楽を使って人の心を操るとか……ふざけてる。

同じ音楽なら、響と同様に思い出すだろう。オレがいるんだ、絶対に出来る!
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