音楽と私
キョウに届いたんだ……私達の音楽が……

「今、キョウの声がしたよ。」

「僕も聞きました。」

「何処にいるのかも分かったよ。ねぇ隼人、響。」

「はい。」

「………」
届いた……届いたんだ……
私はいつの間にか涙を浮かべていました。

「響ちゃん大丈夫?」

「はい。だ、大丈夫です。届いたんだ。私達の音がキョウに届いたんだ。良かったぁ良かったよ〜」

私は、心愛と隼人に抱きつきました。すると心愛が優しく声を掛けてくれました。

「響、泣かないで。それより、キョウに会いに行こう!キョウは”待ってる”って言ったんだ、会いに行かないと……ね」

「はい!行きましょう。キョウに会いに」

心愛のその言葉に私は光が見えました。

「けど、どうやって行く?」

「僕の家から車を出します。それで、行きましょう。」

流石赤城家です。隼人ありがとうございます。

「いいね!」

「ありがとう隼人。」

数分後、私達は隼人の家の車からキョウのいる病院に向かいました。
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