【完】さつきあめ〜2nd〜
「愛ちゃんたちってすごい仲良しなんだね!」
「中学ん時一時期あたしいじめられてた事があって、それを助けてくれたのは美月なんすよ~!
るなに関しても…。るなもぶりっこってよく女の子から評判悪くって、それを庇ったのも美月で…
だから何だかんだむかつくところもあるけど、美月は憎めない存在っていうか」
「そういう友達すごい羨ましいよ。
あたし学生の頃友達みたいなのいなかったし」
「へぇ~!さくらさんがっすか?意外っすねぇ~!
あ、綺麗すぎて話しかけづらかったんじゃないっすかぁ?」
「全然~!あたし綺麗じゃないし!この仕事に入って、お化粧とか教えてもらうまでメイクもした事なかったし
相当芋っぽかったと思う!」
「いや~…信じられないっす!
あ!あたし美月のところ行ってきますね!きっといっつも飲んでるところにいると思うし、あたしが美月に怒る事もそうそうないから、口ではああ言ってても落ち込んでると思うし」
「あ、なんか引き止めちゃってごめんね!行ってあげて!」
「いえいえ、さくらさんとお話出来て嬉しかったです!じゃあ!お疲れ様でした!」
そう言うと、愛は慌てて更衣室から出て行った。
美月のように愛やるなはきかない性格でもなかったし、周りのキャストとも上手くやれるタイプだった。
良い子たち、だと思う。そんな良い子たちと仲がいいのだから、美月だって根は悪い子ではないのだろうと思う。