【完】さつきあめ〜2nd〜
「一緒になんかいねぇよ!
美月からは連絡は入ってる。店にも行ってねぇことは知ってる!でもそんなの俺の知ったこっちゃねぇんだよ!」
「…あなたって何も変わってない!自分のつまらない事があるとそうやって人や物に当たって!
人の気持ち全然考えないんだから!」
「うるせぇな!お前こそこんなところにひとりで来てホストなんかにナンパされて喜んでるんじゃねぇよ!
気持ちわりぃな!!」
「喜んでなんかいないってば!どこをどう見たらそうなんのよ!
あたしはただ美月ちゃんがここに通ってるって愛ちゃんから聞いて、美月ちゃんが心配でここに来ただけなんだから!
それを気持ち悪いとか、もっと人の事考えて発言したら?!」
こんな事言いたいわけじゃないのに
せっかく会えて嬉しかったのに…会いたかったのに…
何で久しぶりに会ってまで、こんな喧嘩をしなくちゃいけないんだろう…。
光なら…光だったらこんな風に一方的に怒るんじゃなくて、必ずわたしの話を聞いてくれたのに…。
思ってしまった後にハッとした。
そして無意識に光と朝日を比べてしまった事に後悔をした。
何でだろう。それでも朝日の前で、素直になる事が出来ない。こんなのお互いに苦しいだけなのに…。