【完】さつきあめ〜2nd〜

「ビールでいいのか?」

そして相変わらず不愛想な涼の接客さえ、安心感がある。

「ビールでいい!涼も一緒に飲もう!」

「何でお前そんな元気なの?なんか気持ち悪いわ」

こんな毒舌さえ、今日は許せそう。

「そだ!綾乃ちゃんまだ来てない?来る前に誘ったんだけど」

「知らね」

「知らねってなんだよ。
てゆーか返事来てた!今日はちょっと用事があるから行けないだって!アフターかなぁ…。久しぶりに会えるかなって思ったのに、ショック…」

「ただ単に来たくねぇだけだろ、むかつくな…」

珍しく涼が自分の感情をむき出しにして、不機嫌だった。

「何?喧嘩?」

「喧嘩だな、こりゃ。はぁ~…めんどくせぇ」

「えぇ!涼と綾乃ちゃんでも喧嘩するんだね!!!」

「そりゃ人間だからな。
元々俺は喧嘩もめんどくせぇし、嫌いだし
綾乃とは喧嘩にならねぇと思ってたんだけど、あんな事で怒るなんて女ってマジでわかねぇよな。
まぁ面倒くさくない綾乃でもあれだけ面倒くさくなるんだから、さくらなんかと付き合ったら俺たち24時間喧嘩してるわ」

「面倒臭い女で悪かったね…。
つーか綾乃ちゃんが怒るなんて何があったの?」

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