【完】さつきあめ〜2nd〜
「別に!ブラコンなんかじゃないし!!」
「綾乃ちゃん…ごめん…」
「ちょっと!さくらまで何で謝るのよ!
本当にブラコンなんかじゃないし、むしろあの朝日がやっと落ち着いてくれる気になって嬉しいってもんよ!
それにその相手がさくらなら何か安心だし…。
大体あたしはふたりが好き同士ならさっさとくっつけばいいって思ってたし」
「ね、何かほんと遠回り…」
わたしと綾乃の話を聞いて、コーヒーを飲みながら涼は深いため息を吐いた。
「いや、ほんと遠回りしすぎだから。
俺からしたらお前もおっさんも何やってんのって感じだったし。
まぁなるようになって良かったよ。これでお前の愚痴を聞かずに済むし~」
「う……悪かったわね…」
涼の言葉に何も言い返せない自分がいた。
確かにうじうじしていたし、涼に何度も相談した。
「あら。涼ったらずっとさくらの心配ばかりしてたくせに、本当に素直じゃないわね」
綾乃の言葉に、涼は眉をしかめた。
ぷいっとわたしから顔を逸らし、煙草に火をつけて知らんぷり。
「涼ったらいっつもさくらの話するし
さくらの事になると以上に世話焼きになるから、てっきり最初からさくらの事好きなんじゃないかって今でも思うわ」
「…それはないでしょ」
「やっぱりてめぇ…綾とさくらを二股するつもりだったんだな…」
「うわぁ!!」