【完】さつきあめ〜2nd〜
学校みたいないじめがあるのは知ってる。
大人の世界にだっていじめがある。 それは子供のそれよりも知恵がある分陰湿だったような気もする。
それにゆり派ならば、わたしがその中に入ればいじめの標的にされるのは目に見えている。朝日だってそれは理解していたはずだ。
だからこそ、双葉という安全な場所にわたしを置いておく。朝日なりの思いやりがそこにはあったのかもしれないけど。
「けれど結構不思議だったんです」
「不思議?」
「あの時有明くんがお店を辞めた時
元々ONEの店長をしていた原田くんがいるじゃないですか。ONEの女の子たちって原田くんには絶対的信頼を置いていたから、あの時結構いなくなるかなって思ったんですけど、皆ONEに結局残ったんですよね。
まぁ…ゆりさんを慕っていたのかもしれないですけど…」
「何か可笑しいですよね」
「…可笑しい?」
沢村は何とも不思議な顔をしてVIPルームの前で足を止めた。
「派閥とか、目に見えるカースト制度とか…
学校なんかじゃないし、皆大人なはずなのに…。
有明さんや宮沢さんにしたってそう。同じ世界にいて、目指してる物は同じなはずなのに
何で人は争わないといけないんですかね………」
大人の世界にだっていじめがある。 それは子供のそれよりも知恵がある分陰湿だったような気もする。
それにゆり派ならば、わたしがその中に入ればいじめの標的にされるのは目に見えている。朝日だってそれは理解していたはずだ。
だからこそ、双葉という安全な場所にわたしを置いておく。朝日なりの思いやりがそこにはあったのかもしれないけど。
「けれど結構不思議だったんです」
「不思議?」
「あの時有明くんがお店を辞めた時
元々ONEの店長をしていた原田くんがいるじゃないですか。ONEの女の子たちって原田くんには絶対的信頼を置いていたから、あの時結構いなくなるかなって思ったんですけど、皆ONEに結局残ったんですよね。
まぁ…ゆりさんを慕っていたのかもしれないですけど…」
「何か可笑しいですよね」
「…可笑しい?」
沢村は何とも不思議な顔をしてVIPルームの前で足を止めた。
「派閥とか、目に見えるカースト制度とか…
学校なんかじゃないし、皆大人なはずなのに…。
有明さんや宮沢さんにしたってそう。同じ世界にいて、目指してる物は同じなはずなのに
何で人は争わないといけないんですかね………」