【完】さつきあめ〜2nd〜
もしも12月半期の売り上げ、さくらちゃんあなたが勝ったのならば
あたしは約束通り年明けから皐月で働いてあげる」
「12月後期…売り上げ…あたしが…勝ったら?」
「えぇ。有明さんとの話は進んでるけど、そこは責任を持ってあたしが何とかするわ。
ただあなたがONEでどんな事をしたとしてもあたしに売り上げで勝てる可能性なんてこれっぽっちもないと思うけど?
それに12月後期はあたしのバースデー期間でもある。どれだけあなたにとって不利な条件か分かるかしら?」
「そんな……無茶苦茶だ…」
朝日は呟くように嘆いた。
「勿論、勝負するというのなら、あなたにも負けた時の条件もつけるけどね。
さくらちゃん、あなたがもし負けたとしたら…あなたは七色グループを辞めて、来年から有明さんが開く新店で働きなさい」
「え?!光のお店に?!」
「ダメだ!!!」
わたしとゆりの話に割って入るように朝日が叫んだ。
「だから…朝日に言ってるんじゃないって何回言えば…」
「さくらがお前に勝てるわけないだろ!!
そんな条件無茶苦茶だ!
大体条件が不利すぎる!そんなのわざわざ負けに行けって言ってるようなもんだろ!ゆり!いい加減にしろよ!」
さくらがお前に勝てるわけない。朝日の言った言葉が胸に響く。